すごくかいつまむと、
岳・ルイとはいくらか交流を持てた貞美であったが、父には会えずにいた。
貞美は、友人の医師から緊急オペの手伝いをして欲しいと言われ、
麻酔医として参加した。気力・体力の消耗は激しかったけれど。
そんなある日、理髪店のエリカが貞美の歓迎会を開いてくれた。
なんとそれは貞美の「生前葬」。
友人達が参列し、弔辞で過去の悪事(笑)がバラされ、
みんなで笑いあう。
一方、手術スタッフから貞美が富良野に帰ってきていることを聞かされた父は、ルイを問い詰め、貞美のところへ会いに行く。
貞美は寝ていたが、父は病気のことを知ってしまった…
そんな話でした。
今回、かなり良かったです。
まず、生前葬…
パンチの効いた友人達の冗談。
みんなで貞美のことを話しながら大爆笑

でも、貞美が本当に死に面しているから、
実にもの悲しくもあるわけで。
いいシーンだったと思います。
最後にふるさとへの思いを語った貞美。
心おきなくあの世に旅立てると言いました。
自分の死が迫っていることを知っている彼は
こうして自分の人生に整理をつけていくのですね。
なんと切ない作業なんでしょう。
いや、しかし、後で貞美が本当に末期だったことを知ったら、
友人達は胸を痛めるだろうな。
また、父の方の気持ちも始めて吐露されました。
父を病で亡くした娘であり、二児の母でもある私。
泣かされましたよ。すでに。
貞美にはルイたちを父親として育てる資格も能力もない。
自分がきちんとした人間に育てようとやってきた。
貞美には富良野には近寄るなと言った…。
でも、でも…。
そう言ったことを後悔もしていた。息子に会いたかった。
自分はいつまでも生きてはいない。貞美より先に死ぬ。
今のままではそのときに幸せには死ねない。
貞美が富良野にいながら会いにこれない原因は自分にある。
思いのほか、素直な気持ちを語っていました。
父は貞美を許していない、許せないという態度を崩せずにいた。
でも、それを辛いと思っていた。
本当は会いたかった。
親としての貞三の心情が胸を打ちます。
そして、そうだろうな…とすっと染み込むように納得しました。
病気と知って初めてそういう感情がわく。
通常、ドラマではそんな風であるように、
お互い意地をはって最初はぶつかりあう、
そんな描かれ方をするのだとばかり思っていたので、
感動的に裏切られました。
この時点で、自分は貞美よりも先に死ぬのだと思いこんで疑っていない、そこがまた切なかったです。
そして、今は亡き緒方拳さんが限りある命を語るのは、
別の意味で感慨深いものもありました。
そして、キャンピングカーのことを聞きつけて訪れた父。
そこで、点滴をしている息子の姿を目撃し、
医者である父は、薬の袋やレントゲン(?)写真から、
病気の程度を推察できてしまいます。
そして何も言わずにキャンピングカーを後にする。
このセリフのないシーン。
緒方拳さんにみせられました。
クライマックスに向かって、
静かに、でも確実に盛り上がってきました。
次回は、ルイの自称婚約者のせいで、
岳にも父の存在が知らされるようですし、
目が離せません。
生前葬のシーン、おもしろかったなあ…
特に歌。
私も吹きました。
むすんでひらいてがあんなにヤバイ歌詞になるとは(笑)